柚子の保存食 柚べしづくり

柚子酢、柚子酒、柚子塩、柚子茶、砂糖漬け...。

たくさんの柚子しごとの終いに、ゆべしをつくりました。ゆべしとは柚子を使った保存食・携帯食。

中身をくり抜き、味噌、木の実、もち米粉などを詰めて蒸して、天日干し。寒風にさらすと、さらに旨みが凝縮されるので、自然に冬が過ぎるのを待ちます。詰めものはクルミ、落花生、鷹の爪を加えたり地域や人によって工夫を凝らします。

食べ方は薄くスライスして皮ごと。柚子のほろ苦さと味噌などの甘さが相まって奥深く上品です。お酒のつまみ、お茶うけのほか、お粥に加えたり、料理の風味づけにも。「出来あがったらどう使おうかな」「久しぶりのあの人と食べたいな」とか、あれこれ思いめぐらせて…。寒風にふわりと柚子の香りが漂うたび、春が待ち遠しくなります。

今年のゆべしは、麦味噌、赤もち米、炒ったクルミ、タカノツメ、干し柿を使用。味に変化も欲しいので、赤味噌でもつくってみました。