宇治茶の製茶場見学 茶畑の再生を目指して

「茶は喜撰に限る」と言われるほどの銘茶を産んだ時代もあった宇治市の笠取周辺地域。中でも笠取のお隣の池尾という地域は喜撰茶の名産地でしたが、1970年に喜撰山揚水発電所ができて、集落はダム湖に沈んだのだそう。

地元・東笠取には集落共同の茶工場がありましたが、5年ほど前に閉鎖され、茶を栽培する農家は1軒だけになってしまいました。

「そら、活気あったで。毎年毎年、他所から摘み子さんがようさん来はって、家のこと構うてられんほど忙しかったんや」。

当時の話を色々聞くにつれ、地場の茶への思いが募り、茶畑を再利用したい!と動き出したわたしたち。茶を知るために、全国茶生産団体連合会会長・吉田利一さんの製茶場である丸利吉田銘茶園へ見学に行きました。新茶の季節とあって超繁忙期なのですが、玉露や煎茶の製茶工程、煎茶道の講習までしていただき感激! 吉田さんから「山間地の茶は香気がいいので有名。ですから、笠取もいい茶ができる土地なんですよ」と聞いてファイトが沸いてきました。